CBD(カンナビジオール)は、健康・美容分野で注目されている成分ですが、「CBDは販売禁止なのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。本記事では、日本におけるCBDの販売規制や、販売禁止となるケースについて詳しく解説します。また、2024年12月12日に施行された大麻取締法の改正内容についても触れながら、合法的にCBDを販売するためのポイントを紹介します。CBDに関心のある方や、販売を検討している方はぜひ参考にしてください。
そもそもCBDとは?
CBD(カンナビジオール)とは?
CBDは、大麻草に含まれるカンナビノイドの一種です。大麻草には100種類以上のカンナビノイドが含まれていますが、その中でもCBDは精神作用がない成分として知られています。そのため、リラックスや健康サポートの目的で世界的に注目を集めています。特に欧米では、CBDを含むオイル、サプリメント、スキンケア製品などが広く流通しており、健康志向の高い人々に支持されています。
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CBDの効果・活用例
CBDは、体内のエンドカンナビノイドシステム(ECS)と相互作用することで、さまざまな健康効果が期待されています。具体的には、以下のような用途で使用されています。
- ストレスや不安の緩和
- 睡眠の質をサポート
- 炎症や痛みの軽減
- 美容やスキンケアへの活用
- スポーツ後のリカバリー促進
CBDは、カプセル、オイル、グミ、バームなど、さまざまな形で摂取・使用することができるため、ライフスタイルに合わせた取り入れ方が可能です。
日本におけるCBDの販売規制
2024年12月12日に施行された大麻取締法改正のポイント
これまでの大麻取締法では、「成熟した茎と種子から抽出されたCBDは合法」とされていました。しかし、2024年12月12日に改正された新法では、「THCを一切含まないこと」が厳格な基準として追加されました。
具体的には、
- CBDオイルや原料のTHC含有量が10ppm(0.001%)以下であること
- オイル製品以外の化粧品などは1ppm(0.0001%)以下であること
- 製品に含まれるTHCが上記基準を超えないことを証明する成分分析が義務付けられた
- 第三者機関による成分検査を実施し、定期的な検査証明の提出が求められる
- 輸入・販売事業者はTHCゼロを証明するための成分分析表(COA)を厚生労働省へ提出する必要がある
この改正により、従来の規制では違法とされていた葉や花穂から抽出されたCBDも、THCを完全に排除できるのであれば合法と見なされる可能性があります。しかし、THCが微量でも検出されると、販売や所持が違法となるため、成分管理がより厳格になった点に注意が必要です。
また、英国食品基準庁によると、健康な大人におけるCBDの摂取量の上限は1日70mgとされています。70mg以上摂取すると健康に有害な影響が出る可能性があるため、消費者向けの適正な使用ガイドラインの整備も進められています。
さらに、日本では大麻草の茎や種子から抽出されたCBD製品は合法とされていますが、大麻草の成熟した茎や種子から抽出・製造された製品であっても、THC(陶酔感や「ハイ」になる成分)を含むことは禁止されています。そのため、CBD製品の輸入や販売を行う際は、これらの基準を遵守することが求められます。
CBDは日本で違法なのか?
結論から言うと、CBDそのものは日本では違法ではありません。ただし、法律に適合していないCBD製品は違法となる可能性があります。特に、2024年の改正によってTHCゼロが絶対条件となったため、CBD製品の成分管理がこれまで以上に厳格に求められるようになりました。
違法になるケース(販売禁止となるケース)
THCが含まれている場合
日本では、THC(テトラヒドロカンナビノール)が厳格に禁止されています。THCは大麻の精神作用を引き起こす成分であり、これが含まれている製品は違法となります。海外のCBD製品の中には微量のTHCが含まれているものもあり、それらを日本で販売すると違法となる可能性があります。
2024年の改正により、THCの厳格な基準が求められるようになったため、これまで以上に成分検査が重要となりました。
輸入手続きが不適切な場合
日本ではCBD製品の輸入時に、厚生労働省の審査を受ける必要があります。適切な手続きを経ずにCBD製品を輸入・販売すると、違法となる可能性があるため注意が必要です。
輸入する際には、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 原料が合法であることを証明できるか(特に新規制に準拠しているか)
- THCが検出されないことを成分分析表で確認する
- 輸入時に厚生労働省へ必要書類を提出し、適切な手続きを踏む
広告・販売表現が違法になるケース
CBD製品の販売時に、医薬品的な効果効能をうたうと薬機法違反となる可能性があります。たとえば、「リラックス効果」「不眠改善」などの表現はNGです。適切な表現を使用することが販売業者に求められています。
安全なCBD製品を手に入れる方法
成分分析表(COA)を確認する
信頼できるCBD製品には、第三者機関による成分分析表(Certificate of Analysis, COA)が添付されていることが一般的です。購入する際は、以下の点を確認しましょう。
- THCが0.001%以下であること(オイル製品の場合)
- オイル製品以外のものはTHCが1ppm(0.0001%)以下であること
- CBDの含有量が正しく表記されていること
- 検査機関が信頼できるものであること
国内で販売されている正規品を選ぶ
海外製品の中には、日本の規制基準を満たしていないものもあります。国内で適法に販売されているブランドの製品を選ぶことで、安心して使用できます。
購入前にレビューや評判をチェックする
信頼できるメーカーの製品を選ぶために、購入前に口コミやレビューを確認することも重要です。SNSやECサイトの評価をチェックし、信頼性の高い製品を選びましょう。
適正な使用量を守る
CBDの過剰摂取は健康に影響を及ぼす可能性があるため、1日の摂取量の目安を守ることが重要です。特に初めて使用する場合は、少量から始め、体調の変化を確認しながら使用を続けましょう。
CBDの正しい使い方
適正な使用量を守る
CBDの過剰摂取は健康に影響を及ぼす可能性があるため、1日の摂取量の目安を守ることが重要です。
CBDの摂取量は、個人の体重、健康状態、摂取目的によって異なります。一般的なガイドラインとしては、体重1kgあたり1mgから2mgのCBDを摂取することが推奨されていますが、これはあくまで目安です。特に初めて使用する場合は少量から始め、体調の変化を確認しながら増量することをおすすめします。
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摂取方法を選ぶ
CBDにはさまざまな摂取方法があります。
- オイル(舌下摂取):舌の下に垂らして数十秒待ち、吸収を促す。即効性が高い。
- カプセルやグミ:決まった量を簡単に摂取できる。初心者向け。
- ベイプ(吸入):肺から直接吸収されるため、即効性が高いが、持続時間は短め。
- 外用(クリーム・バーム):肌に塗ることで局所的に作用する。
最適なタイミングを見極める
使用する目的に応じて適したタイミングがあります。
- リラックス目的:夜、就寝前に使用すると効果的。
- ストレス対策:日中のストレスが高まる前に使用。
- 運動後のリカバリー:筋肉の疲労回復を助けるために運動後に使用。
他の薬との相互作用に注意
CBDは一部の医薬品と相互作用する可能性があるため、既に薬を服用している場合は医師と相談することが重要です。
CBDを安全に購入するために知っておきたいこと
日本でCBDは違法ではないが、購入には注意が必要
CBD(カンナビジオール)は日本では合法ですが、すべてのCBD製品が安全とは限りません。違法成分(THC)が混入していたり、品質が保証されていない製品も流通しているため、購入する際は信頼できる販売元を選ぶことが重要です。
安全なCBD製品を選ぶためのチェックポイント
- 成分分析表(COA)が公開されているか
- きちんとしたメーカーは、第三者機関による成分分析(COA)を提供しています。
- THCの含有量が10ppm(0.001%)以下(オイル製品)または1ppm(0.0001%)以下(化粧品など)であることを確認しましょう。
- 日本の法律に適合しているか
- 日本では「成熟した茎や種子」から抽出されたCBDのみが合法とされています。
- 海外製品の中には、日本の基準を満たしていないものもあるため、国内で適法に販売されているものを選びましょう。
- 信頼できる販売店・ブランドか
- 長年CBDを扱っている実績のあるメーカーや、公式サイト・正規販売店から購入することが大切です。
- 安価すぎるCBD製品には注意し、口コミやレビューをチェックしましょう。
違法なCBDを購入するとどうなる?
違法なCBD製品を所持・使用すると、法律違反になる可能性があります。THCが含まれている製品を知らずに購入してしまうと、最悪の場合、法的な責任を問われることも。だからこそ、安全性が確保された正規品を選ぶことが重要です。
まとめ
CBDは日本で合法ですが、購入する際には「どこで買うか」がとても重要です。安心して使用するためには、成分分析表(COA)がある製品を選び、信頼できる販売店から購入することをおすすめします。