健康補助成分としてますます注目を集めているCBD(カンナビジオール)。ストレス緩和や抗不安効果、睡眠改善などのあらゆる効果が話題を呼び、日本でもさまざまなCBD製品が販売されています。多様な商品が溢れるなか、今回はオーガニック(有機栽培)のCBDオイルにを焦点にあててご紹介します。オーガニックを選ぶメリットや主要なオーガニックCBDブランドまで、特徴をまとめました。
オーガニック(有機栽培)のCBDオイルとは?
アサ科植物のヘンプから抽出される成分のCBD(カンナビジオール)。
CBDには、同じく大麻草から抽出されるマリファナのような精神活性作用はなく、私たちの健康にさまざまな効果効能をもたらしてくれると期待が寄せられています。
ただ、CBDの市場が形成され、さまざまなメーカーからCBD製品が販売されているなかで、「本当に体に安心なものはどれなんだろう?」と頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
体に取り入れるものだからこそ、安心な成分なのかどうはもちろんか気になりますよね。
そこで今回は、オーガニック(有機栽培)の観点から見たCBDオイルについてご説明します。
天然由来のヘンプ(麻)が原材料
ヘンプとは、いわゆる‟ハイ”になる精神活性作用をもたらすTHC(テトラヒドロカンナビノール)の含有量がきわめて少ない産業用大麻のこと。CBDは、このヘンプ草から抽出される健康成分です。
そして、CBDのなかでもオーガニックのCBDオイルとは、原料であるヘンプを育てる過程において、農薬や除草剤、その他の化学物質を使用せずに生産されたCBDオイルのこと。
つまり、自然本来の成分で作られている製品のことを指します。
さらに、具体的に説明すると、
例えば、日本で主流の有機JASマークは、認定基準として以下のような基準を設けています。
- 堆肥等による土作りを行い、播種・植付け前2年以上 及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上)、 原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと
- 遺伝子組換え種苗は使用しないこと
また、CBD製品が多い米国では、農務省(USDA)によってオーガニックの農作物や食料品の基準が以下のように定められています。
- 収穫の3年前まで農薬・科学肥料を使っていない土壌で栽培されていること
- 遺伝子組み換え製品を使用していない
- 製品の質量95%以上がオーガニック原料で作られていること
このように、さまざまな基準をクリアしたうえでオーガニック製品は生み出されます。これはすなわち、CBDが抽出されるヘンプ栽培においても徹底した品質管理が保たれていることを意味しているのです。
オーガニックのCBDオイルを選ぶメリット
体に優しい
農薬などが一概に悪影響であるとは言えませんが、体に蓄積することによって健康機能に害が出る可能性も。その反面、農薬や化学肥料などにたよらず、自然由来の成分、環境で作られるオーガニックは体に優しく健康的です。
CBDオイルのように毎日摂取するものをオーガニックにすることで、体への負担を軽減することができます。
環境負荷が少ない
農薬や化学肥料を使用しない有機栽培は、土壌や水質汚染を防ぐことに役立ちます。また、生態系をまもり、生き物が共存できる環境づくりにも貢献できるため、無機栽培とくらべて環境負荷が少ないと言えるでしょう。
オーガニック製品を選ぶことは、持続可能な環境づくりにも役に立つことができるのです。
ノンオーガニックのCBDに潜む危険性
では、オーガニック栽培でないCBDオイルにはどのようなリスクがあるのでしょうか。
残留農薬などで汚染された土壌を成長過程で浄化・吸収してしまう作用があることで知られています。これはつまり、汚染物質がしみ込んだ土壌でヘンプを育てると、ヘンプがその土壌の成分をも吸収してしまい、汚染物質を取り込んでしまう可能性があることを意味します。
そのため、農薬や化学肥料などの化学物質を含んだヘンプから抽出されたCBDオイルも汚染されている可能性があり、また、それを摂取することで知らぬ間に自身の体に汚染物質が蓄積している危険性も。
製品化されたものが本当に汚染されているのかどうかは諸説ありますが、このようなリスクを避けるためにも、安心な成分で作られているオーガニックが健康のために望ましいかもしれません。
主なオーガニックのCBDブランド
現在日本で販売されているCBDオイルは、ほとんどが輸入品。オーガニックのCBDオイルを取り扱っているブランドとその特徴をいくつかご紹介します。
エンドカ – ENDOCA
2013年にデンマークで創業されたENDOCAは、人間の健康は健康な水や土があってこそ成り立つという考えのもと、全ての工程において100%オーガニックの製品づくりを徹底しています。
特徴
- オーガニック×テクノロジーをポリシーに100%オーガニックのCBD商品を展開
- GMP認証取得(※)
- 自社だけでなく、第3機関でも品質検査を実施
- オイルやカプセルなど機能性を重視したベーシックなラインナップ
GMPはGood Manufacturing Practiceの略で、日本語では適正製造規範とも呼ばれる。WHOが制定した生産プロセスの品質管理基準であり、世界基準からみても高い品質が認められている認証
公式WEBサイト:https://endoca.co.jp/
エリクシノール – Elixinol Hemp CBD
米国コロラド州を起点に展開されているCBDブランド。早い時期から日本で商品展開し、日本でもっとも知られているCBDブランドのひとつです。コスメキッチンなどの自然派コスメショップでも取り扱われています。
特徴
- 日本で販売されている製品は全て、日本のGMP認定工場で商品化。
- 細菌・微生物汚染、重金属、農薬、殺虫剤、テルペノイドなどの薬理成分に及ぶ徹底された品質検査。
- 人工的な化合物、遺伝子組み換え食品は使用せず、自然由来の原料から抽出
- CBD初心者でも気軽に摂取できる商品ラインナップ
公式WEBサイト:https://elixinol.co.jp/
ヘンプメッズ – HempMeds®
2012年にカリフォルニア州で創業されたヘンプメッズ。世界ではじめて合法化されたCBDオイルを生み出したことから、CBD市場のパイオニア的存在と言われています。
特徴
- 徹底した品質基準を維持するために、3回の検査を実施するトリプルテストを他者に先駆けて導入
- 溶媒や重金属、殺虫剤、農薬などといった有害残留物質がないか入念な調査を実施
- バラエティ豊富な商品展開。グミやボディローション、ペット用の商品も展開。
公式WEBサイト:https://hempmeds-distributor.jp/
ファーマヘンプ – Pharma Hemp
1965年にスロベキアで設立された歴史あるブランド。ヨーロッパの伝統的なヘンプ生産農家で栽培される総天然の生ヘンプを強みとしています。
特徴
- フランス政府公認の種子を使用
- 40年以上耕されていない土壌で栽培した完全無農薬のオーガニックヘンプを使用。
- 2020年にGMP認証を取得し、また、独立した第3者機関によって品質検査も実施。
- フルスペクトラム仕様の商品多数(※)
※フルスペクトラム製法とは、麻がもつCBD以外の天然成分をも抽出する製法。他成分との相互作用が働くため、高い効果が期待できると言われている。
公式サイト:https://pharmahemp.jp/
まとめ
毎日取り入れるものだからこそ、どんな場所で栽培されていて、どんな過程で製品化されているのか、消費者として商品を選ぶうえでしっかり見極めたいですよね。
オーガニックの製品は生産過程をしっかり提示しているものが多く、CBDオイルもその例外ではありません。製品化までどんな過程をたどってきたかを見ることは、安心を買うことにもつながります。