デジタル依存症(ネット依存・ゲーム依存)とは?
ネット依存とは、インターネットに没頭してしまうあまり、パソコンやスマホが使用できないとイライラしたり、人間関係を煩わしく感じるなど、対人関係や日常生活に影響が生じているにも関わらず、インターネットの使用をやめられない状態と言われています。
ゲーム依存とは、(1)ゲームをする時間や頻度を自ら制御できない、(2)ゲームを最優先する、(3)問題が起きているのに続けるなどといった状態が12カ月以上続き、社会生活に重大な支障が出ている状態を言います。(WHOより)
デジタル依存症国内人口
スマホ、ゲームの浸透により
デジタル依存人口が年々増加している
特に中高生のネット依存が問題となっており、ネット依存が疑われる人口は93万人*2と推計されています。依存症の中核となるのがゲームであり、急速に依存度が進むとされています。
ネット依存になると、
体や心の問題、家族、社会的問題は引き起こされる
ネット過剰使用による偏った食生活、運動不足による体力低下、睡眠障害、うつ状態の発症など。
現在の治療は患者の状態に
合わせた治療が行われている
カウンセリング、デイケア、入院など。
出所
*1MMD研究所 2021年スマホ依存と歩きスマホに関する定点調査をもとに推計
*2厚生労働省2018発表
デジタル依存症年代別内訳
デジタル依存で障害の引き金となるのは、主にゲームであり、ゲームをみると脳に異常な反応がみられます。
年代別割合では10代20代の依存度が高いが、人口をみると40代が最も多くなっています。
出典:久里浜医療センター 2016-2017
出典:MMD研究所 2021年スマホ依存と歩きスマホに関する定点調査
スマートフォンを利用する時間
スマホ依存に関する明確な使用時間基準はないものの、長時間使用により身体的・精神的な影響を及ぼすことが報告されています。約70%が一日2時間以上利用しており、多くの人がスマホ依存・予備軍といえます。
出典
MMD研究所 2021年版:スマートフォン利用者実態調査
デジタル依存症が引き起こす問題
スマホ依存の影響
- スマホが手元にないと落ち着かない
- 一日中スマホに関することを考え、どうしても触ってしまう
- メールやSNSを必要以上にチェックする(すぐに返信しないといけないと考えてしまう)
- 何気なくネットサーフィンや動画視聴をしていたら、気付くとかなりの時間が経ってしまっている
- 気付いた時にはおこづかい以上に課金していた
ネット依存・ゲーム依存の影響
心への影響
- 感情をコントロールできない
- 意欲が低下する
体への影響
- 睡眠不足
- 眼精疲労、慢性的な症状
社会への影響
- ネット、ゲームに没頭し学校、職場へ行けなくなる
デジタル依存によって発生する問題
身体面
- 視力低下、運動不足、腰痛、骨密度低下、栄養の偏り、エコノミークラス症候群
精神面
- ひきこもり、昼夜逆転、睡眠障害
学業や仕事の面
- 成績低下、遅刻、授業/勤務中の居眠り、留年、退学、勤務中の過剰なネット使用
経済面
- 無色、浪費、多額の借金
家族・対人関係
- 家庭内暴力、暴言、浮気、離婚、育児怠慢、子供への影響、友人関係の悪化
インターネット依存
スクリーニングテスト
診断質問票(DQ)
1~8の各質問について、「はい」、「いいえ」のどちらかに○をつけてください。 インターネットとは、パソコン、携帯、スマートフォン等を通して、使うインターネットサービスで、ゲームやメールなども含むものとします。
※5問以上「はい」の場合、「インターネット依存の疑い」とする。
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
出典: Young K. CyberPsychology and Behavior 1998; 1: 237-244. 久里浜医療センター翻訳