大麻由来の成分CBD(カンナビジオール)。心身に与える万能な効果が注目を集め、その可能性に期待が寄せられています。今回は、そんなCBDが肌に与える効果効能についてご紹介します。ニキビ肌やエイジング肌、さらには皮膚疾患など、多くの人が抱える肌悩みに対して、CBDが解決の糸口になるかもしれません。
CBDが肌に影響するメカニズムとは?
大麻由来の成分であるCBD。
大麻と聞くと「大丈夫なの?」と心配してしまうかもしれませんが、CBDには依存性や中毒性をもたらす精神作用は一切含まれていません。
安全なのはもちろん、私たちの身体にいい影響を与えると期待されている成分なんです。
具体的には、
- 抗不安作用
- 睡眠補助
- 抗炎症作用
- 抗菌作用
- リラックス効果
- メディケーション効果
など、多岐にわたる効用を持っています。
このように万能な成分を持つCBDですが、最近では、肌への効果にも注目が集まっています。
健康な肌状態に欠かせないECS
では、なぜ、CBDは肌に効果的なのでしょうか?
これには人間の身体に元来備わっているECS(エンド・カンナビノイド・システム)という身体調節機能が大きく関わっているからと言われています。
ECSは、一言でいうと、私たちの体を正常に機能させるために欠かせない身体システムのこと。
ECS受容体は肌をはじめ全身に分布され、食欲や感情、痛みなどさまざまな調整機能を持ち、細胞同士のコミュニケーション活動を支えています。
(参考)日本カンナビノイド協会HP
肌においてのECSは、皮膚を構成する要素である表皮や真皮などの各層の連携活動を支える役割を担い、円滑に連携させることで肌状態を良く保とうとします。
ただ、ECSが正常に機能すれば肌状態は良くなりますが、これは逆に言うと、ECSの働きが弱れば、肌の力も弱ってしまうということ。
つまり、健康な肌状態にECSの働きは欠かせないということなんです。
CBDはECSと密接に関わり、肌状態を良好に保つ
ECSの働きが弱まる背景に、「体内でカンナビノイドという成分が減少してしまうから」という要因があります。カンナビノイドの不足はECSの機能低下をもたらし、さまざまな不調を引き起こすと言われています。
そこで、不足したカンナビノイドを補い、ECSをサポートするのがCBDなんです。
CBDはECS受容体に働きかけ、ECS本来の働きをサポートするということが多くの研究から明らかになっています。
そして、これは肌にも同様です。
肌に備わっているECSにCBDが働きかけることで、肌本来の力を高めることができるということなんです。
CBDが効果的な肌トラブル
では、CBDはどのような肌トラブルに効果的なのでしょうか?
肌トラブルの例とともにご紹介していきます。
CBDはさまざまな肌トラブルに効果的
ニキビなどの肌トラブルに
肌悩みの定番であるニキビ。ニキビができる主な原因は、汚れの付着や皮脂の過剰分泌だと言われています。
2014年に発表されたCBD研究で、「CBDには静菌作用と抗炎症作用がある」との研究結果が出ました。
具体的には、
「皮脂の分泌を調節している脂腺細胞には、ECSが備わっている。CBDはECSに働きかけ、皮脂分泌を正常化する」
「CBDは炎症を抑制する抗炎症作用がある」
つまり、CBDはニキビの原因となる皮脂分泌を正しいサイクルにし、さらに、肌の炎症を抑える抗炎症作用があるということ。
ニキビなどの肌トラブルに効果的だと実証されました。
ハリやツヤが不足している肌に
「年齢とともに、肌のハリやツヤがなくなってきた」と悩む方も多いかと思います。
ハリやツヤ不足をはじめとした肌変化は、「酸化」ならびに「糖化」がひとつの原因だと言われています。
酸化は、肌が酸化ストレスを負うことで肌トラブルを引き起こしてしまう現象のこと。通常、肌には抗酸化作用が備わっているため酸化を防ぐことができますが、紫外線やストレス、老化によってその作用が衰えてしまいます。その結果、しわやたるみをはじめとした変化が現れてしまうのです。
また、糖化は、コラーゲンやエラスチンが糖と結びつくことによって変形してしまう現象のこと。コラーゲンやエラスチンは言わずとしれた美肌の元ですが、糖化によって本来の働きが衰えてしまいます。その結果、肌弾力が低下してしまい、ハリやツヤが不足したと感じてしまいます。
CBDは、皮膚のECS受容体に働きかけることで、このような酸化や糖化を防ぐ抗酸化作用、抗糖化作用をもっています。
そのため、肌繊維や細胞にアプローチし、肌本来の機能を修復することができると言われているんです。
乾癬やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患に
乾癬やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患は、表皮細胞のひとつであるケラチノサイトが過剰に増殖し、皮膚のバリア機能が乱れることで発症すると言われています。
2007年の研究で、CBDはケラチノサイトの増殖を抑える効能を持つという結果が発表されました。
(参考)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17157480/
また、CBDは皮膚の機能改善や炎症の抑制にも役立つとされているため、皮膚疾患に一定の効果を示すのでは?と言われています。
まだまだ研究は発展途上であり、必ずしもCBDが皮膚疾患に効果があると決定づけるものではありませんが、薬剤とは別のアプローチでCBDが疾患に効果を発揮する日がくるかもしれないと予想されています。
肌トラブルにおすすめなCBD
これまで、CBD製品はさまざまな種類のものが販売されています。上記のような肌トラブルに悩んでいる場合、どんな製品を選べばよいのでしょうか。
CBDオイル
CBDオイルは多くのCBDメーカーから発売されている定番の製品です。
CBDオイルがおすすめな人は、
- 身体の状態を根本から見直して、肌改善をしたい人
CBDオイルは、主に舌の裏にオイルをたらす舌下接種や飲み物や食べ物に混ぜる方法で摂取します。口から体に吸収させることで体全体にCBDを分布することができるので、根本的に体の状態を整えたいという方におすすめです。
肌悩みは体の不調から引き起こされていることもあります。CBDオイルを摂取し、根本的なアプローチをすることで肌改善を目指しましょう。
CBDオイル製品の違いや選び方、使い方を徹底解説! - Go Slow |
CBDクリームをはじめとしたスキンケアライン
これまでCBD製品はCBDオイルが中心でしたが、ブームが広がりつつある昨今、CBDを配合したローションやクリームなどのスキンケア製品が発売されています。
このスキンケアラインがおすすめな人は、
- CBD製品を使ったことがなく、気軽に試してみたい人
- 肌トラブルの箇所が部分的な人
CBDのスキンケアラインは肌に直接塗布する方法でCBDを摂取します。CBDオイルのように口に含むわけではないので、CBDにまだ抵抗がある方や気軽に試したい方におすすめの製品です。
また、これらの製品は塗った箇所のみに局所的に作用します。「この部分だけに効かせたい!」という局所的に効果を実感したい方にもおすすめです。
【CBDクリーム】にきびや肩こり解消など美容•健康に嬉しい効果がたくさん - Go Slow |
CBD製品を購入する際の注意点
日本では、大麻取締法で商品の輸入に厳しい制限が課せられているため、安全で高品質なものがほとんどです。
とはいえ、CBDは、2018年にヘンプが規制物質の対象から除外されたことをきっかけにブームが起こった新しい市場。成熟しきっていないということもあり、管理体制が整っていないというのが現状です。
安全で高品質な商品を選ぶために、以下の2点をチェックするようにしましょう。
製品の原材料を確認する
CBD製品を購入する前に、原材料を確認するようにしましょう。
CBDの他にどんな成分がはいっているか、有害物質は含まれていないか、しっかり確認することで良い製品を選ぶことができます。
もしくは、
- 大手のショップで取り扱われているものを買う
- オーガニックブランドを選ぶ
など「ブランドそのものが安心できるのか」という観点から商品選びをしてみましょう。
第3者機関で品質が保証されているか確認
信頼と実績を得ているCBDメーカーのほとんどが、第3者機関を通して品質管理を徹底しています。
第3者機関を通して品質検査をしていることは、客観的に高品質が保証されているということ。
CBDは目に見えないからこそ、このような客観的な裏付けが大切になってきます。
まとめ
肌や皮膚というのは、人間の体で一番見える部分です。だからこそ、悩みは尽きないしケアに力を入れたいと思う部分ですよね。
これまで説明してきたように、CBDは肌機能を修復し、あらゆる肌悩みに効果を発揮します。現時点で薬剤や機械に頼らなければ解決しない肌の問題に、CBDが新たなアプローチ法として肌改善の主流になる日がくるかもしれません。
製品選びには十分気を付けた上で、CBDの効果を体感してみてはいかがでしょうか。
CBDの美容効果とは?CBD製品の種類やアンチエイジング効果を解説! - Go Slow |